看護師の皆さん、辞めたいと思っているけど、退職の切り出し方で悩んでいませんか?退職の意思を伝えるのは簡単ではありません。でも、正しい方法を知れば円満な退職ができるかもしれません。この記事では、看護師の退職について、具体的な伝え方のコツや例文、FAQをまとめました。退職は、人生の中で大きな決断の1つです。勇気を持って、自分に合った伝え方を探して、新しいステップに向かって進んでみましょう。
看護師が円満退職するための伝え方
1.退職希望日の2~3ヶ月前には退職意思を伝える
退職を決意したら、できるだけ早く上司に退職の意思を伝えることが大切です。退職希望日の2~3ヶ月前に伝えるのがベストです。これは、職場のスタッフがスムーズに引き継ぎや採用の手続きを行うために必要な時間枠です。また、突然の退職は職場の負担になるため、余裕を持って伝えることで円満に退職することができます。
2.繁忙期や人事異動前後は避ける
退職意思を伝えるタイミングは、繁忙期や人事異動前後など、職場が混乱する時期は避けるようにしましょう。これは、スタッフの負担を減らすためです。また、忙しい時期に退職することで、引き継ぎがうまくいかなかったり、職場に迷惑をかけることになります。そのため、職場の状況をよく考慮して、適切なタイミングを選びましょう。
3.看護師長(直属の上司)に事前にアポイントをとる
退職の意思を伝える前に、看護師長に事前にアポイントをとることが重要です。これは、看護師長が忙しいときに話しかけると、上手く伝えられなかったり、思いが伝わらなかったりすることがあるためです。また、看護師長と2人きりの時間を作ることで、話しやすく、円満な退職につながります。
4.看護師長に口頭で伝える
退職の意思を伝える方法として、看護師長に口頭で伝えることが一般的です。これは、電話やメールでは、伝えたいことがうまく伝わらなかったり、不必要な誤解を生むことがあるためです。また、退職の理由や今後の進路など、細かい部分も話し合うことができ、よりスムーズな退職につながります。
5.2人きりの静かな場所で退職意思を伝える
退職の意思を伝える場所として、2人きりの静かな場所を選ぶことが重要です。これは、周りに人がいると話しにくかったり、聞こえてしまったりすることがあるためです。また、静かな場所で話すことで、気持ちを落ち着かせ、話しやすい環境を作ることができます。場所の選び方によっては、相手に誤解を与えたり、感情的なトラブルを引き起こすこともあるため、十分に注意しましょう。
以上のように、退職を円満に行うためには、退職意思を早めに伝え、適切なタイミングや場所を選び、上司と直接話し合うことが大切です。また、退職理由や今後の進路など、細かい部分も話し合い、相手に誤解を与えないように注意することも重要です。最後に、退職は決して簡単なことではありませんが、円満に退職することで、今後の人間関係やキャリア形成にも大きく影響します。
看護師が円満退職するための伝え方のコツ
1.最初に感謝の気持ちを伝える
退職の意思を伝える際は、まずは今までの職場での経験や人間関係に感謝の気持ちを伝えることが重要です。これは、職場を円満に退職するために必要な礼儀作法であり、相手に好印象を与えることができます。具体例としては、今までの経験を通して成長できたこと、職場のスタッフとの人間関係が良かったことなどを挙げることができます。
2.はっきり退職の意思表示をする
退職の意思を伝える際は、はっきりと伝えることが大切です。これは、相手に誤解を与えたり、引き止められたりすることを避けるためです。伝え方によっては、相手に不快な思いをさせてしまうこともあるため、適切な言葉遣いやトーンを心がけることが重要です。
3.看護師長が納得する、引き止めにくい理由を伝える
退職の意思を伝える際は、看護師長が納得する、引き止めにくい理由を伝えることが望ましいです。これは、退職後にも職場と良好な関係を維持するために必要です。具体例としては、家庭の事情や学業のために転職する、自己研鑽のために異業種に転職する、などが挙げられます。
4.退職希望日を相談する
退職の意思を伝えたら、退職希望日を相談することが重要です。これは、職場のスタッフの都合や、引き継ぎ作業のために必要な期間を考慮するためです。具体的には、2~3ヶ月後など、十分な期間をもって相談するようにしましょう。
5.ネガティブな退職理由は避ける【ネガティブな理由はポジティブに変換】
退職の理由は、ネガティブなものや不満な点を伝えるのではなく、ポジティブに変換して伝えましょう。
なぜなら、ネガティブな理由を伝えると引き止めやトラブルのもとになるからです。
例えば、給料が低いや人間関係が悪いなの理由で辞めるにしてもネガティブな理由をそのまま伝えるのは避けましょう。
できれば後述するネガティブ退職理由をポジティブな退職理由に変換する方法を見ながら、前向きな理由を伝える努力をしましょう。
6.メールや電話で伝えない
退職の意思を伝える際には、メールや電話ではなく、直接会って伝えることが望ましいです。これは、相手に誠意を伝えるために必要であり、退職に関する情報を十分に伝えることができます。また、伝えた後は、書面にまとめたり、必要な手続きを行うことが大切です。
7.転職先は言わない
退職の際には、転職先は言わないようにしましょう。これは、転職先に対して不利益が生じたり、職場に余計な心配を与えることを避けるためです。また、退職後に転職先を明かすことで、職場との信頼関係を損ねることになる場合があります。
8.嘘の退職理由はなるべく避ける
退職理由については、嘘をつかずに誠実に伝えることが大切です。これは、嘘がばれた場合に信用を失い、人間関係が悪化することを避けるためです。もし、本当の理由が言えない場合には、自分の都合に合わせたポジティブな理由に変換することが重要です。
看護師が円満退職する伝え方の例文9選
①結婚の場合
「看護師長さん、お話があるのですが、今回は結婚が決まったことを伝えたく思います。家庭と仕事のバランスを取るため、退職することにしました。今までの経験を生かして、今後も看護師としての勉強を続けていきたいと思っています。引き継ぎ等については、協力していただけますでしょうか?」と伝えます。
②通勤困難な場合
「看護師長さん、お話があるのですが、今回は通勤が困難になってしまったことを伝えたく思います。生活環境の変化に伴い、転居することになりました。今までの病院での経験を生かし、新たな職場でも頑張っていきたいと思います。引き継ぎ等については、協力していただけますでしょうか?」と伝えます。
③親の介護の場合
「看護師長さん、お話があるのですが、今回は親の介護が必要になってしまったことを伝えたく思います。家族と話し合った結果、介護に専念するため退職することに決めました。今までの病院での経験を生かし、今後も看護師としての勉強を続けていきたいと思っています。引き継ぎ等については、協力していただけますでしょうか?」と伝えます。
④体調不良の場合
「看護師長さん、お話があるのですが、今回は体調が優れないため、退職することにしました。病院で働く看護師としての責任を果たすためにも、自分の健康状態を最優先することにしました。今後も看護師としての勉強を続けていきたいと思っています。引き継ぎ等については、協力していただけますでしょうか?」と伝えます。
⑤出産・育児の場合
「看護師長さん、お話があるのですが、今回は出産・育児のため、退職することに決めました。家族と相談の上、子育てに専念することになりました。今までの病院での経験を生かし、将来子供が大きくなった時にはまた看護師として働きたいと思っています。引き継ぎ等については、協力していただけますでしょうか?」と伝えます。
⑥進学・留学の場合
「看護師長さん、お話があるのですが、今回は進学・留学のため、退職することになりました。自分のスキルアップのためにも、さらなる勉強を続けることが必要だと考えたためです。今までの病院での経験を生かし、新たなフィールドで頑張っていきたいと思っています。引き継ぎ等については、協力していただけますでしょうか?」と伝えます。
⑦家庭の事情の場合
「看護師長さん、お話があるのですが、今回は家庭の事情により、退職することになりました。家族と話し合い、今後の生活を見据えた結果です。今までの病院での経験を生かし、今後も看護師としての勉強を続けていきたいと思っています。引き継ぎ等については、協力していただけますでしょうか?」と伝えます。
⑧他分野・他施設への転職の場合
「看護師長さん、お話があるのですが、今回は他の分野や他の施設で働くため、退職することになりました。今後のキャリアアップのためにも、新しい環境でのチャレンジが必要だと考えたためです。今までの病院での経験を生かし、新たなフィールドで頑張っていきたいと思っています。引き継ぎ等については、協力していただけますでしょうか?」と伝えます。
⑨将来を見据えた前向きな退職の場合
「看護師長さん、お話があるのですが、今回は将来を見据えた前向きな退職をすることになりました。今後のキャリアアップや、自己実現のために、新しい環境でのチャレンジが必要だと考えたためです。今までの病院での経験を活かし、さまざまな経験を積んでいきたいと思っています。引き継ぎ等については、協力していただけますでしょうか?」と伝えます。
看護師のネガティブな退職理由をポジティブに変換する例文
①給料が低い
「今回、別の職場に移ることになりました。新しい職場では、私のスキルや経験を活かすことができ、より高い給与をいただけることになりました。今までの勤務先での経験を活かし、さらにスキルアップして、新しい職場でも頑張っていきたいと思っています。」
②夜勤がつらい
「夜勤がつらくなってしまい、今回退職の意思を固めました。ただ、看護師としての経験を大切にしており、新しい職場でも患者さんにとって最適なケアを提供していきたいと思っています。」
③休みがとれない
「今回の退職に至った理由として、休みがとれない状況が続いていたためです。しかしながら、これまで培ってきた看護師としての経験を生かし、今後はより働きやすい環境で患者さんに最適なケアを提供できるように取り組んでいきたいと思っています。」
④人間関係が悪い
「人間関係が悪く、今後の勤務が難しくなると感じ、今回退職を決意しました。しかしながら、看護師としてのスキルや経験を生かし、新しい職場でも患者さんにとって最適なケアを提供していきたいと思っています。」
⑤残業や前残業が多い
「残業や前残業が多く、身体的にも精神的にもつらくなってしまったため、今回退職を決意しました。しかしながら、これまでの経験を活かし、新しい職場でも患者さんにとって最適なケアを提供できるように、努力していきたいと思っています。」
⑥アクシデントや医療事故が怖い
「看護師として、アクシデントや医療事故に対する責任やプレッシャーがつらく感じられ、今回退職を決意しました。しかしながら、新しい職場でも責任感を持ち、患者さんに寄り添って、最善のケアを提供できるように努めていきたいと思っています。また、これまでの経験を生かし、アクシデントや医療事故を防ぐための改善策を考え、実践していきたいと思っています。」
看護師が円満退職する退職の流れ
看護師が知っておくべきスムーズな退職の流れは次のとおり13ステップあります。
- 就労規則の「退職」の項目を確認する
- 退職時期(何月に退職するか)を決める
- 退職理由を考える
- 看護師長(直属の上司)に退職意思を伝える
- 正式な退職日を決める
- 退職届を提出する
- 有給休暇の消化と最終出勤日を決める
- 業務や委員会を引き継ぐ(引継ぎ書の作成)
- 挨拶周りをする
- ロッカーや自分のスペースを片付ける
- 病院の備品を返却する
- 退職関係の書類を受け取る
- 退職を迎える
これらの退職の流れの詳しい流れは『これで安心!看護師が知っておくべきスムーズな退職の流れ13STEP』で解説しているので必見です。
看護師が円満退職するための病院への伝え方に関するFAQ
退職の意思をメールで伝えても大丈夫?
退職の意思をメールで伝えることは、あまりおすすめできません。退職の意思を直接話すことで、相手の反応や気持ちを確認することができるため、円満な退職につながる可能性が高いです。また、メールでの伝え方は、相手の気持ちを考慮することが難しく、誤解を招く可能性があるため、避けた方が良いでしょう。ただし、直接話すことが難しい場合や、必要に応じてメールで補足することはできます。その場合は、丁寧な文面を心がけ、相手の気持ちを考慮した文章を作成するようにしましょう。
円満退職するための伝え方にコツはあるの?
円満な退職のためには、いくつかのコツがあります。まずは、退職の意思を伝えるタイミングや方法について、相手の立場を考慮して慎重に検討することが大切です。また、退職理由については、相手の気持ちを考慮したポジティブな表現を心がけ、ネガティブな要素は避けるようにしましょう。さらに、退職後のことについても、丁寧に話し合い、円満な解決策を見つけることが大切です。
退職の理由は、本当のことを言わなければいけないの?
退職理由は、必ずしも本当のことを伝える必要はありません。しかし、上司との信頼関係を保つためにも、ある程度説明することが望ましいでしょう。例えば、体調不良が理由の場合は、詳細を伝えなくても「健康上の理由」と伝えることができます。また、ネガティブな退職理由であっても、ポジティブに変換することで伝え方を工夫することができます。
直属の上司に相談せず、直接部長へ伝えても良いですか?
基本的には直属の上司に退職の意思を伝えるべきですが、特殊な事情がある場合は直接部長に伝えることもできます。ただし、上司との信頼関係を壊さないためにも、ある程度の説明は必要です。また、上司から直接聞かれた場合は、正直に回答することが望ましいでしょう。
まとめ
看護師の方が病院を辞める時には、円満退職を目指すことが大切です。退職する理由は様々ですが、適切な方法で上司に伝えることが求められます。ここでは、円満退職するための方法を紹介してきました。
まずは、退職希望日の2~3ヶ月前に上司に退職意思を伝えることが重要です。また、人事異動前後や繁忙期は避けるようにしましょう。直属の上司にアポイントをとり、2人きりの静かな場所で退職意思を伝えることも大切です。
次に、退職の意思を伝える際には、最初に感謝の気持ちを伝え、はっきりと意思表示をすることが重要です。その上で、上司が納得する理由を伝えることも大切です。退職希望日も相談しましょう。また、ネガティブな退職理由は避け、ポジティブに変換して伝えることが大切です。メールや電話で伝えるのは避け、直接上司に伝えるようにしましょう。転職先は言わないようにすることも忘れずに。
さらに、退職理由をポジティブに変換するために、具体例をいくつか紹介しました。例えば、結婚や出産、進学・留学、家庭の事情などです。ネガティブな退職理由もあるかもしれませんが、その場合はポジティブな表現に変えるようにしましょう。